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しじみとプランクトンの関係

しじみの生息域

しじみはオルニチンやビタミン、ミネラル、鉄、亜鉛などの栄養素がたくさん詰まっています。さらに旨味成分であるコハク酸やグルタミン酸なども非常に豊富な食材です。そんなしじみはどんなところに住み、そこにある何を食べているのでしょうか。

汽水域

しじみは海の海水と川や湖の淡水が混ざってできる、汽水域という場所に生息しています。汽水域の塩分濃度は0.05%から3.0%です。世界中にある海の95%以上が3.3~3.7%ですので、比較するとかなり薄い塩分濃度の所もあることが分かります。
単位面積当たりで比較してみると、淡水域や海水域よりも魚介類の生産が高いことが特徴です。

豊富な餌場

湖底や川底の茶色く濁った泥は窒素やリンが溜まりやすく、植物プランクトン(植物性プランクトン)や底生藻類、コアマモなどの海藻が豊富です。それらを食べる動物プランクトン(動物性プランクトン)や貝類にとっては、とても繁殖しやすい場所になるわけです。
また、餌を捕まえる能力がまだ育っていない小魚や稚魚にとっても簡単に摂取できる餌が豊富であることから、食物連鎖が発生しやすく、多くの命を育む環境と言えます。

しじみの餌となるプランクトン

しじみが主に食べている餌はプランクトンです。プランクトンは植物プランクトンと動物プランクトンに分けられますが、しじみが摂取しているのは植物プランクトンです。しじみは水を吸い込みますが、そのときに含まれている植物プランクトンを摂取しているのです。

プランクトンとは

プランクトンとは水中でふわふわと漂うように生息している小さな生き物のことで、浮遊生物という意味を持っています。そのため、遊泳能力が全くない、もしくは非常に少なく水流に逆らう力がほとんどない場合はクラゲなどの大型生物であってもプランクトンに含まれます。
プランクトンというと小さな生物を想像しがちですが、小さくても藻類や動物など浮遊しない微生物はプランクトンに含まれません。

植物プランクトンとは

植物プランクトンは自分の意思で遊泳することはできません。しかし光合成をすることにより、自ら養分を作り出すことができるという特徴があります。動物プランクトンは自分で養分を作り出せないので、植物プランクトンを食べることで生息しています。
植物プランクトンは、生態系にとって欠かすことのできない第一次生産者というわけです。

しじみと汽水域の環境

しじみが生息している汽水域は、植物プランクトンが大量発生しやすい場所です。食べられなかった植物プランクトンは湖底に蓄積していき、ヘドロ化してしまいます。このヘドロはバクテリアなどによって少しずつ分解されていきますが、しじみは直接植物プランクトンを食べるため環境の改善にも繋がっているのです。
栄養が豊富な汽水域で育まれたしじみは、汽水域の環境を守ることにも役立っているというわけです。

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