しじみに含まれている葉酸とは

しじみに含まれている葉酸

しじみには葉酸という、ビタミンB群の一種である栄養素が含まれています。葉酸は体内で化学反応を起こし、最終的に補酵素という有機化合物に変化します。その働きは主にたんぱく質や細胞を作りだすときに必要となる核酸を合成するためのサポートや、赤血球の生産を手伝うなどの重要な補助作用です。
核酸とは、DNA(デオキシリボ核酸)などの遺伝やたんぱく質の合成にとって欠かせない、非常に重要な役割のある物質のことをいいます。

しじみに含まれる葉酸量

しじみには葉酸が可食部100gあたり26μg含まれており、これは成人の1日あたりの摂取推奨量のおよそ4分の1に相当します。

推奨されている摂取量

厚生労働省が発表している日本人の食事摂取基準2015年度版によると、5歳の子供で1日あたり100μg、10歳では180μgの葉酸摂取を推奨されています。
また、18歳以上の方は毎日240μg摂取するようすすめられていますが、妊娠中の方はその倍の480μg、授乳中の方は340μgの摂取が推奨されています。

妊娠と葉酸

妊娠中は成人している一般的な男女よりも、倍の量の葉酸を摂取するよう推奨されています。また、産後も授乳中は通常よりも100μg多く摂取するようすすめられています。妊婦さんや赤ちゃんにとって、葉酸はどのような働きをする栄養素なのでしょうか。

妊娠前からの摂取を推奨

厚生労働省は、妊娠の1ヶ月以上前から葉酸をしっかり摂取することが望ましいとしています。妊娠後ではなく、妊娠前からの摂取が推奨されている最大の理由は、胎児の障害リスクが減少するためです。
妊娠初期に葉酸が不足していると、赤ちゃんの細胞分裂がうまくいかず、神経管閉鎖障害などの先天性疾患になるリスクが増加してしまうのです。神経管閉鎖障害の症状は脳か脊髄に出ますが、脳に出た場合は無脳症になり死産のケースも増えますし、脊髄に出た場合は脊髄が飛び出したり欠損してしまったりします。そうなった場合手術が必要になりますが、手術をしても下肢の運動障害や排せつ障害がおこるケースもあります。
そのため妊娠を希望している場合は、妊娠する前から積極的に葉酸を摂取することがすすめられているのです。

妊娠中の貧血予防

葉酸は赤血球を合成する造血作用もあります。妊娠中は血液の量が増えるため、赤血球の生産が追いつかずに貧血を起こしやすくなってしまいます。葉酸をしっかり摂取することで、妊娠中の貧血予防につながります。

授乳中の葉酸の働き

妊娠中に葉酸を多く摂取するべきであることを知っている妊婦さんも、産後はもう必要ないと思っているというケースも少なくありません。しかし、母乳の成分は血液です。葉酸を摂取するということは、母乳を作るサポートをすることにつながります。
また、葉酸は母乳の中にも含まれているため、母乳を通して赤ちゃんの体内に入ります。葉酸は細胞分裂に欠かせない成分でもあるため、不足すると赤ちゃんの発育におくれをおよぼすこともあり得ます。

産後トラブルの予防

産後の母体にとっても、体の回復をサポートしてくれる葉酸は重要な栄養素の一つです。産後は抜け毛や肌荒れ、敏感肌になってしまい悩んでいるという方も少なくありませんが、たんぱく質を合成してくれる葉酸はそれらの産後トラブルの予防もしてくれます。
また、母乳を作るために母体の血液が使われてしまうので、葉酸を積極的に摂取することで貧血の予防にもつながります。

葉酸の欠乏や過剰摂取

毎日食事のみで葉酸を240μgとることは難しい、という方も少なくありません。そういった場合は葉酸が不足してしまうため、サプリメントなどで摂取する必要があります。
しかし、サプリメントを複数飲み合わせている場合は過剰摂取になってしまうケースもあります。葉酸が不足したり、過剰に摂取してしまった場合はどのような問題がおこるのでしょうか。

葉酸が欠乏した場合

妊娠中や授乳中でない方にとっても、葉酸は重要な栄養素です。葉酸が不足すると赤血球の生成が正常に働かなくなり、貧血をおこしてしまいます。巨赤芽球性貧血という貧血になると、動悸や息切れのほか、倦怠感や震え、味覚障害、歩行障害、精神障害などにつながることもあるためです。
さらに、ホモシステインというアミノ酸の働きに影響が出るため、動脈硬化の発症リスクが増加してしまいます。葉酸はビタミンB6やビタミンB12とともに肝臓でメチオニンの代謝サイクルに関わっています。これらのビタミンB群が不足すると、血中のホモシステイン濃度が上昇し、悪玉コレステロールと結合、血管に沈着して動脈硬化を起こすというわけです。

葉酸を過剰摂取した場合

葉酸は水溶性ビタミンなので、余分に摂取した分は基本的に尿として排出される仕組みになっています。しかし、過剰に摂取しすぎると発熱やかゆみ、蕁麻疹、吐き気、不眠症、むくみなどを引き起こすこともあるほか、場合によっては呼吸障害などの葉酸過敏症になる場合もあります。1日の葉酸摂取上限は1日に900~1000μgとされていますので、摂り過ぎには注意しましょう。
特に複数のサプリを合わせて飲んでいる場合は、全てのサプリに含まれている葉酸量の合計をチェックする必要があります。

しじみから摂取する葉酸

葉酸はビタミンB6やB12、ビタミンC、鉄などと一緒に摂取すると、お互いの吸収率がアップします。
しじみにはこれらの栄養素も含まれていますので、より葉酸をとりいれやすくなるというわけです。

このコラムに関連する記事一覧

トップに戻る