しじみを加熱調理する必要性とは

しじみは刺身でも食べられるの?

日本人は魚介類を生の刺身で食べる習慣があります。貝類だけで考えても、ホタテの貝柱や牡蠣のように生で食べるものもあります。
しかし、しじみは必ず加熱処理して食べる必要のある食材です。

しじみを加熱処理しなければいけない理由

ホタテのように生で食べられる貝類があるにもかかわらず、しじみは加熱処理を必要とします。それは、しじみを加熱することで死滅する危険なウイルスを含んでいる可能性があるためです。

ノロウイルス

同じ二枚貝である牡蠣は海水で生息しています。しかし、しじみは淡水と海水の混ざり合う汽水域という場所で生息しており、汽水域は海以上に汚染されている可能性があります。実際2001年以降に厚生労働省に届けられた食中毒事件数によると、輸入した貝類のうちノロウイルスに汚染されていたのはしじみが最も多く32%に上っていますが、生食用カキはわずか2%にとどまっています。
ノロウイルス自体は二枚貝の体内で増殖することはありません。しかし、二枚貝がノロウイルスを含んだ海水を吸い込むことにより、二枚貝の内臓である中腸線に蓄積されてしまいます。そのため、内臓を取り除き貝柱だけを食べるホタテなどは、生でも食べられるのです。
汚染された二枚貝を生あるいは加熱不足の状態で内臓まですべて食べてしまうと、ノロウイルスに感染する危険性が高くなるというわけです。
ノロウイルスは、85度以上の温度で1分以上加熱することで死滅します。

A型肝炎

A型肝炎も、加熱処理していない二枚貝を食べることで感染する可能性がある疾患です。A型肝炎は発熱、倦怠感の他、食欲不振、嘔吐などの消化器症状を発症します。症状は1~2ヶ月経過後回復しますが、まれに死亡する例もある危険なウイルスです。
国内でのA型肝炎による食中毒事件は、主に輸入した二枚貝によるものです。2000年以降は中国から輸入した大アサリに含まれているウイルスが原因でした。また、2001年以降も輸入した二枚貝から7件検出されています。
A型肝炎ウイルスも85度以上の温度で1分以上加熱することで死滅しますので、しっかりと加熱処理することが重要です。

しじみは加熱処理しましょう

しじみに含まれている可能性のあるノロウイルスとA型肝炎ウイルスは、いずれも85度以上の温度で1分以上加熱すれば死滅します。しじみを美味しく安全に食べるためにも、加熱処理は手を抜くことの無いよう、しっかり行ってください。

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