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しじみの旨味成分

しじみに含まれる複数の旨味成分

しじみには複数の旨味成分が含まれています。旨味成分は複数組み合わせることで飛躍的に味がアップすることが知られています。旨味の相乗効果は広く使われており、日本料理では昆布(グルタミン酸)とかつお節(イノシン酸)を同時に調理することが多くあります。
しじみはしじみ単体で複数の旨味成分を含んでいます。そのため、旨味成分の相乗効果が働いて美味しく感じられるのです。

コハク酸

コハク酸はカルボン酸という有機酸の一つです。貝類に含まれている有機酸系の旨味成分で、独特の旨味があります。中毒性の高い旨味成分です。

アラニン

アラニンはほとんどのたんぱく質に存在しているアミノ酸で、甘みがあります。

グルタミン酸

グルタミン酸は小麦グルテンから発見されたアミノ酸で、旨味成分として一番最初に発見されました。たんぱく質を作る効果があり、ふくよかなコクとまろやかさを出す旨味成分です。

旨味成分を凝縮させる砂抜き法

砂抜きの方法一つで、より旨味を凝縮させることができます。しじみを砂抜きするときは、旨味成分を逃さず、さらにアップさせるテクニックを使いましょう。

用意するもの

・水...1L(1000cc)
・塩...10g(小さじ2)
・しじみ...適量
・平らなバットとザル

塩抜きの方法

(1)用意した1L の水に小さじ2杯分の塩を入れ、濃度1%の塩水を作ります。
実際にしじみが生息している水域の塩分濃度は0.3~0.5%ですが、それよりも高い濃度の塩水にすることで、しじみが体内の浸透圧を塩水の浸透圧と同じにするためにグリコーゲンなどを分解します。さらにアラニンやコハク酸などを合成するため、旨味成分が増します。
(2)しじみを流水でこすり合わせるように洗い流します。
(3)平らなザルつきのバットにしじみを並べます。しじみ同士が重なると、上のしじみが吐き出した砂を下のしじみが吸い込んでしまうため、しじみを重ねないようにすることがポイントです。
(4)しじみが窒息死しないよう、頭が少し出るくらいまで塩水を入れます。
(5) 暗い場所に置いておきます。冷蔵庫に入れてしまうと湿度が低すぎて砂を吐かないので気を付けましょう。おいて置く時間は夏は3~4時間、冬は4~5時間です。冬場はしじみが底深く潜っていて、砂をより多く呑み込んでいるためです。
(6)濡れた布巾をかけて湿り気を与えつつ、3~6時間空中で放置しましょう。二枚貝は水が無くてもエネルギーが得られるようになっていますが、その機能が空中放置することにより働き、旨味成分であるコハク酸が増します。
(7)冷凍庫で保存します。冷凍庫で保存することによりしじみの細胞が壊れ、グルタミン酸やアラニンなどの旨み成分がより増加します。

美味しく食べるために

しじみは冷蔵保存で夏場は3日、冬場は1週間をめどに食べましょう。冷凍保存の場合は2ヶ月ほど大丈夫です。また、冷凍したしじみを調理する場合は自然解凍せずに、凍ったまま軽く洗って調理しましょう。

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