しじみとあさりの区別がつかないという人は意外と多くいます。どちらもみそ汁の具としてよく使われる二枚貝ですが、それ以外の特徴や生息域は異なります。
見分けるポイントは貝の色や触感などです。
しじみはあさりに比べると小さく、平均的に2㎝から3㎝ほどです。色は黒みがかっていることが多く、まれに茶色のこともあります。貝の形に添って横向きの筋が入っている他は、つるんとしていて丸みのある形をしています。
一方あさりは色や柄などが非常に豊富です。4㎝程度に育つことが多く、しじみより一回り大きいサイズの貝が多いです。まれに7㎝ほどの大きさのあさりが売られていることもあります。
しじみとあさりは生息域も異なります。
しじみは淡水もしくは汽水域で生息しており、塩分濃度も0.3%から1%ほどとの場所に限定されます。あさりは3%以上の海水で生息しています。
生息域が異なるため、砂抜きの方法も変わります。しじみは淡水で育っているので、真水で砂抜きをしなくてはいけません。塩水にする場合は、しじみが生息している区域と同じ0.3%から1%ほどの塩分濃度の調節する必要があります。
あさりは3%に近い塩水で砂抜きをします。
しじみの寿命は種類などにもよりますが、一般的なヤマトシジミの場合は10年以上といわれています。1年目は5mmで、市場に出回っている2㎝以上のサイズのものは4年目以降のしじみです。
あさりの寿命は8~9年です。1年目で3㎝になり、その後5cm程度まで育ちます。
しじみもあさりもたんぱく質やビタミンB12、ミネラルなどを豊富に含んだ健康的な食材です。
肝臓の働きを助け、疲労回復や新陳代謝の向上を促してくれるオルニチンは、あさりにはほとんど含まれていません。しじみには100gあたり10.7~15.3mgのオルニチンが含まれています。これは他のオルニチンを含む食材と比較してもかなり多いです。
お酒をよく飲むという方、美容やデトックスに気を付けているという方はしじみの方がおすすめです。
鉄や亜鉛もしじみの方が多く含んでいます。鉄はしじみに5.3mg含まれていますが、あさりには1.62gmしか含まれていません。亜鉛も同じように2倍から4倍もの差があります。
また、ビタミンB群やビタミンE、カルシウムなどもしじみの方が倍近く多く含んでいます。
しじみのカロリーは可食部のみで100gあたり51kcalです。あさりは30kcalなので、あさりの方が低カロリーです。ダイエットなどでカロリーを気にしている方は、あさりの方がおすすめです。
とはいえ、どちらもカロリーは低めの食品ですので、あまり気にし過ぎなくて大丈夫です。